イチイ
イチイ Ichii
 イチイ科 学名Taxus cuspidata





名称  一位 【別名】アララギ、オンコ、水松 Japanese yew


分布
 樺太・千島・北海道・本州・四国・九州・朝鮮・中国東北・オホーツクに自生。北海道には純林もあるが蓄積量は少ない。


木材
 優良材だが希少。心材は紅褐色、辺材は狭く白色。心辺の区別は極めて明瞭。木理通直。年輪が非常に細かく、木目は緻密で美しい。心材は耐朽・保存性高く、加工極めて容易。表面仕上げは良好、磨くと光沢を放つ。割裂・乾燥容易。
 気乾比重0.50


用途
 特殊用途が多い。彫刻(一位細工)、建築材(床柱・おとしがけ)、器具材(特殊用途として笏)、工芸品など。鉛筆材としては国産材中最適。心材からは赤色染料「山蘇芳(やまずほう)」がとれる。


備考
 イチイの語源は、その昔、仁徳天皇即位の折にイチイでできた笏(しゃく)を献上したところ、ほかの材で作られたものよりも美しく質が高かったので「正一位」という最高の位が与えられたからといわれている。主に飛騨の位山(くらいやま)産のイチイが用いられていた。
 また、飛騨高山の一位一刀彫は有名。寺などに見られる伽羅木(キャラボク)はイチイの変種である。