今回は三宅島産の島桑をつかって、文机「桑拭漆松紋文机」を作りました。意匠は、板脚に松紋を挽き抜く程度にとどめ、桑のもつ風合いが活きるよう余分な装飾を控えました。見所は天板の桑一枚板です。1.5cm程の薄さしかありません。厚みのあるものより、薄いもののほうが割れやすく細工が難しいです。組み手を見せないようにするため、脚との接合部は寄せ蟻で組み上げています(ここが一番苦労しました) やや黄土色がかっていますが、10年ほど使い込むと渋い茶褐色にかわります。これが桑の醍醐味です。見ると触ってみたくなります。ぜひご観覧ください。会場:日本橋三越本店 新館7階ギャラリー[第二会場]本館1階中央ホール(入場無料) 日程:平成22年4月21日〜26日 午前10時〜午後7時(最終日は午後5時30分閉場) 作品解説(各日12時30分より会場にて。参加無料) 諸工芸:4月21日(水)気賀澤雅人 漆 芸:4月22日(木)内田篤呉 木竹工:4月23日(金)藤沼昇 金 工:4月24日(土)井尾建二 陶 芸:4月25日(日)金子賢治 人 形:4月25日(日)芹川英子 ※午後2時より 染 色:4月26日(月)外舘和子 日本伝統工芸展を見学するときのイロハ 近年は、象眼や螺鈿などを細かくほどこした細工が好まれる傾向にあるようです。表面だけでなく、縁や端などの細部を見てみましょう。 一枚板で大きくとったものは、木の杢、木目をみてください。つくった人は、その杢を活かしたいと考えて創作するケースが多いです。 箱物は、ぜひ中を見てみましょう。係員の方に「作品の蓋をあけて中をみせてほしい」と頼んでみましょう。ただし、絶対に素手で触らないでください。 予定があえば、作品解説(ギャラリートーク)に参加してみましょう。専門家が作品の見所、作家の特徴や作風などをわかりやすく案内します。
今回は三宅島産の島桑をつかって、文机「桑拭漆松紋文机」を作りました。意匠は、板脚に松紋を挽き抜く程度にとどめ、桑のもつ風合いが活きるよう余分な装飾を控えました。見所は天板の桑一枚板です。1.5cm程の薄さしかありません。厚みのあるものより、薄いもののほうが割れやすく細工が難しいです。組み手を見せないようにするため、脚との接合部は寄せ蟻で組み上げています(ここが一番苦労しました) やや黄土色がかっていますが、10年ほど使い込むと渋い茶褐色にかわります。これが桑の醍醐味です。見ると触ってみたくなります。ぜひご観覧ください。